株式会社コプログローバルマネジメント

2025.05.22 | 企業活動 ミャンマー人エンジニアの日本研修レポート:2,コプログローバルマネジメントでの実地研修

2025年1月から 3月の約2か月半にわたり、コプログループのオフショア開発拠点(CGM Golden Land)メンバーの日本研修を実施いたしました。

前回のブログでご紹介しましたが、2名の研修生は、来日後に大阪で公益財団法人AOTS様による合宿形式の導入研修を修了し、その後、東京にある株式会社コプログローバルマネジメント本社に配属となり、実地研修がスタートしました。今回はその内容や様子をご紹介します。


前回のブログはこちら
「ミャンマー人エンジニアの日本研修レポート:1研修概要と導入研修」

実地研修のステップ

今回の実地研修は、グループ会社である株式会社コプロシステムが自社開発しているイベント来場者管理システム『Q-PASS』をテーマに3部構成で行われました。

第1部:
システム企画担当者より『Q-PASS』のシステム全体概要について説明があり、システムの全体像、導入プロセス、運用・保守体制、サービス体制、ならびに導入事例について学びました。

第2部:
技術開発責任者より『Q-PASS』に対するより深い理解を目的に、システムの要件定義、基本設計・詳細設計、開発技術、実装スキル、環境設定、品質管理手法などのレクチャーがあり、技術的側面に関する知識とスキルの習得を図りました。

第3部:
サービスを提供する営業部門の担当者より『Q-PASS』の導入および運用保守、提供されるサービス内容について紹介があり、最終的にはアジア諸国向けのイベント来場者管理システムの企画案を作成いたしました。

また、とある企業様の新商品発表会の受付にもお邪魔し、申込者の来場証発行・印刷やQRコードで入場受付など、Q-PASSが現場ではどのように使われ、どのような流れで受付が行われているのかを見学させていただきました。

研修生の様子と周囲のサポート

実地研修は約2ヵ月にわたる長期のプログラムとなりましたが、導入研修により、日本での生活への順応、日本社会や文化への理解、異文化への適応力の向上、さらに日本の職場環境や働き方の理解と実践、そして帰国後の技術継承に関する準備がなされていたこともあり、研修生は終始高いモチベーションを維持しながら、スムーズに研修に取り組むことができました。

また、研修生の日本語レベルはN4程度でしたが、日頃ミャンマーで開発業務に従事しているシステムであったため、全体概要やシステムの内容については概ね理解できている様子でした。

普段は在宅勤務を行っている技術本部のメンバーも、研修期間中は担当曜日を設定して交代で出勤し、研修生が理解できなかった用語や内容について丁寧に説明を行いました。加えて、日常生活や就業面におけるサポートも積極的に実施し、スムーズな研修環境の提供に努めました。

本社勤務初日には歓迎会が行われ、技術本部に所属するミャンマー出身のメンバーが中心となり、温かく迎え入れられました。

日本研修の成果

今回の研修において、研修生にとって最も有意義であったのは、第3部の内容だったようです。実際に提供されているサービスがどのように導入され、運用されているかについて理解を深めるとともに、サービスを利用された方々の声や、サービス提供先のユーザーからの感謝の言葉を直接聞くことができました。これにより、研修生はミャンマーで自らが開発しているシステムが、実際の利用者やユーザーにどのように役立ち、喜ばれているかを実感することができました。また、それを通じて今後どのように品質を向上させていくべきかを考える機会にもなり、自分たちの業務に対する誇りと意欲が高まったとのことです。

公益財団法人AOTS様からは研修生に対して修了証明書をいただきました。研修スケジュールの都合により、AOTS様で実施された修了式には参加できませんでしたが、株式会社コプログローバルマネジメント本社・社長室にて社長の金田より直接修了証が手渡されました。

実地研修を通して、日本人のまじめさや努力する姿勢に直接触れ、自分も会社のためにもっと頑張りたいという気持ちになったと話してくれた研修生の2人ですが、日本研修では、知識や技術の習得だけでなく、日本での生活を楽しんでもらうことも大きな目的の1つとしています。

次回のレポートでは、「日本での生活を楽しむこと」という点から、その様子をご紹介します。